Published: 2025-09-19 20:31

トラブル発生!? 10年落ちのゲレンデを、ヤナセへ整備に出した意外な結果とは？

29歳で人生初のフェラーリを購入した『GQ JAPAN』の編集部員のイナガキが、ひょんなことからメルセデスの“ゲレンデ（Gクラス）”を購入することに。はたして、“跳ね馬”の次はいかに？

【写真を見る】驚きの整備費用＆明細などはこちら!!!（8枚）

わがGクラスは、購入からまもなく1年を迎える。ここ最近、ほとんどのクルマを購入後、数カ月で手放していただけに1年以上所有するのは稀だ。

とはいえ理由は単純だ。買ってまで乗りたいクルマがない。

ちょっと前に、ちょっと古いメルセデス・ベンツ「Sクラス」（W126）が気になり、神奈川のショップまで足を運び試乗までしたものの、ピンとこなかった。

見積もり書までいただいたものの、帰路、「これだったらゲレンデのままでいいかなぁ」と、思った。

というのも、試乗した300SEの運転感覚がわがゲレンデと似ていたのだ。たとえば、2台のクルマが共に採用するボール・ナット式ステアリングの操舵感覚などいまのメルセデス・ベンツにはない、300SEの世界観は魅力的だった。しかし、日常使いを考えると荷物も積めて、ACC（アダプティブクルーズコントロール）やブレーキのホールド機能などが備わるゲレンデがベター。というわけで、日々、筆者の足となって活躍する。

今夏、酷暑の中でもわがゲレンデはよく働いてくれた。が、暑さが超厳しい日に都心部を走ったところ、エアコンの効きがややイマイチなように感じた。冷えないわけではないけれど、キンキンに冷えない。エアコンを最低温度に設定しても、すこしぬるめの冷風が出てくる。

「10年落ちのクルマだからこんなものかなぁ」と、思ったものの、取材で乗る広報車（メーカーないしはインポーターが所有する新車）の冷えっぷりを体感すると、「これはおかしいゾ」と、懐疑的な気持ちがでてくる。

エアコンのファンなどは正常に動くので、おそらく冷媒ガスが不足しているように思う。冷媒ガスの補充であれば、近所にある正規ディーラーでサクッとしてくれるはずだ。

本来であればわがGクラスの主治医であるエスアンドカンパニーの鹿田能規代表に依頼すべきかもしれないが、時間のかからない容易な整備なので、今回は近所で済ますこととした。

早速、最寄りのヤナセ（メルセデス・ベンツ新宿副都心）に問い合わせると、「あいにくすべての修理・整備は予約制となっておりまして、最短でも1週間後から入庫可能となります」と、返答があった。そういえば、以前、エンジンチェックランプが点灯時も「後日、予約の上、お越しくださいませ」と、言われた。ヤナセはいつでも混んでいるようだ。

冷媒ガスの補充は急ぎでないので1週間後に入庫を予約。翌週、再訪した。

メルセデス・ベンツの専用テスターによる診断の結果、「冷媒圧力の高圧／低圧共に低下、ガス量不足」とのことだった。そこで、エアコン冷媒ガスチャージを実施。作業時間は50〜60分ほどだった。

待っている間、茶菓子が提供され、かつフリーWi-Fiも利用可。整備終了後は、洗車もしてくれたのはありがたい。

今回の整備費用は、技術料¥9,185＋パーツ料¥2,640で、合計¥11,825。上記のサービスが含まれることを考えると、正規ディーラーでのメンテナンスも決して高価ではない。都心部のガソリンスタンドで洗車を依頼すれば、安くても3000円程度はかかる。場所によっては“機械の水洗い”という一番シンプルなプランでも5000〜6000円という値段も。洗車代金を考えると、なおさらヤナセのメンテナンス費用がお得に思えた。しかも対応は実に丁寧で、説明もしっかりしていて安心。さすが、長年メルセデス・ベンツを取り扱ってきたヤナセだ。

ちなみに、エアコン本体の交換となった場合、40〜50万円ほど掛かるというし、部品も日本にないため時間もかなりかかる。家庭用エアコンとはわけが違う。現状、エアコン冷媒ガスの大きな漏れはいないそうなので、多額の出費は心配無用。あぁ、よかった。

エアコン冷媒ガスをチャージしたわがゲレンデは、最新のクルマと遜色ない冷えっぷりとなった。最低温度にすれば、車内は瞬時に冷えるので、酷暑でも安心。夏は終わったが、まだまだ暑さが続きそうなので、これでひと安心だ。