Published: 2025-09-13 15:05

「この子を助けなきゃ」意識のないアライグマを見つけた看護師。とっさの行動に称賛「なんとも言えない気持ち」

米ケンタッキー州レッチャー郡で、意識のないアライグマを、通りがかった看護師が発見した。とっさに取った行動に、称賛が寄せられている。

【実際の映像】称賛された看護師の“とっさの行動”

地元テレビ局Lex18によると8月、ホワイツバーグにある郡の保健局で働く看護師ミスティ・コムズさんは、職場近くの駐車場で、パニック状態のアライグマ1匹を発見。近くのゴミ置き場からは、騒ぎ声が聞こえたという。

コムズさんと同僚が確認すると、大型のゴミ用コンテナに、お母さんアライグマと子どものアライグマ数匹が落ちていた。そのうち1匹は溺れて、意識を失っていた。どうやら、すぐそばの蒸留所からゴミとして出た、発酵した桃を食べてしまったようだ。

するとコムズさんは、反応のないアライグマをすくいあげ、心肺蘇生法を開始。地元メディアの映像には、人間に行うときと同じように、アライグマの背中を叩いたり、仰向けに寝かせて胸骨圧迫する様子が記録されている。

「『彼らを助けなきゃ！』って思いました。お母さんアライグマを見た瞬間、私の母性本能が働いたんです。お母さんはどうにか子どもたちを助けたいけど、何をしたらいいか分からない様子でした」

「職場でとんでもなく忙しい日はあったけど、こんな経験は今まで初めてです」と振り返ったコムズさん。救命措置を続けると、アライグマは口をパクパクさせ、ゆっくりと息を吹き返した。

その後、同州の魚類野生生物資源局がアライグマを保護し、地元の獣医に搬送された。WYMTによると、獣医は翌日、アライグマの健康状態が良好なことから、自然に帰していいと判断。コムズさんも放野の瞬間に立ち会った。

「アライグマの子どもたちが生き延びていたことに驚きました」とコムズさんは驚きを口にする。

「死んだと思ったし、周りのみんなも死んだと思っていた。胸骨圧迫のみの心肺蘇生をしました。それが最善の処置でしたから」

「もし息を吹き返して、噛みついてきたら……と思うと怖かったんです。アライグマは狂犬病を媒介しますから」

「命を救う手助けができたのはすばらしい経験でした」

SNSでは、「衝撃的な映像で、なんとも言えない気持ちになりました。助けてくれたことに感謝します」「とっさの判断にあっぱれ」「もう桃は食べるなよ（笑）」など、さまざまなコメントが寄せられている。