Published: 2025-09-24 07:01

新型レクサスLMを買えば、快適な移動が約束されている!? 2000万円オーバーの超高級ミニバンに迫る!!!

一部改良を受けたレクサス「LM」に、『GQ JAPAN』ライフスタイルエディターのイナガキが乗った。超高級ミニバンならではの世界とは？

【写真を見る】新型レクサスLMの全貌（33点）改良ポイントはココだ!!!

今年7月17日、レクサスのミニバンであるLMが一部改良を受けた。

レクサスLMは、あるようでなかった超高級ミニバンだ。かつてはさまざまなブランドがミニバンを手がけていたものの、今や世界的にはSUVが主流。ただし、日本を含む一部地域ではミニバンが根強い人気を誇る。そうした地域では、少なからず超高級ミニバンの需要があるようだ。

ちなみに、ヨーロッパへ取材に行くと現地での送迎車はメルセデス・ベンツ「Vクラス」ないしはフォルクスワーゲン「マルチバン」が多い。豪華快適装備はあまりなく、どちらかというと“移動用”に徹しているという印象だ。

しかも、ほとんどの送迎車がなぜか2列目＆3列目シートを対座させている。そのため2列目シートに座ると、進行方向に向かって逆向きとなるため個人的には違和感しかない。その上、見ず知らずの海外メディアの人たちといきなり向かい合って座るといったようなことも　頻繁にあってやや気まずい。

そういえば、かつての日本製ミニバンには、必ずと言っていいほど回転対座機能が備わっていた。当時の映像や写真を見ると、シートを対座させてお喋りしながら移動を楽しむ……といったシーンもあった。はたして、これが楽しい快適な移動だったのかはいささか疑問である。

その点、レクサスLMは楽しい、快適な移動が約束されている。回転対座機能こそ備わらないものの、リヤシートの高い完成度を体感すれば、むしろ非装備で正解。快適な移動とはなにか？ を、徹底的に考え抜いたこだわりが随所にある。

特に今回の改良では4座仕様であるEXECUTIVEのリヤシートの使い勝手を高めた。具体的にはこれまでリヤオーバーヘッドコンソールに配置されていたパワースライドドアスイッチを、リヤセンターコンソールへと移動させた。

たかがスイッチの移設かもしれないが、これは大きな改善だ。従来モデルは、身長170cmの筆者でもそれなりに手を伸ばさないと操作できなかったし、バックレストをリクライニングするとまったく届かなかったのだ。

EXECUTIVEの場合、運転手付きの利用がほとんどだろうから、はたして自身でスライドドアを開閉させる乗員がどれほどいるかわからない。それでも、操作しやすい位置にわざわざ移設させたのは、レクサスならではのおもいやりだ。

スイッチの移動に伴い、リヤオーバーヘッドコンソールにはダウンライトを新たに追加。ダウンライトが室内を明るく照らすので、ホワイト基調のインテリアがより華やぐ。

LMの美点は、試乗車の仕様でもある「ソリスホワイト」と呼ぶインテリアカラーだ。白基調だから汚れはいささか気になるかもしれないが、車内の窮屈さを低減させるのがイイ。広々とした室内は、もはや一般的なミニバンの域を超える。

リヤセンターコンソールには、新たにスマートフォンや小物などを置けるトレイを設けたのもポイント。スマートフォンを操作しない場合に便利だが、どうせなら、ここにもスマートフォン用のワイヤレス充電機能があればいいのになぁ、と、思ったのはないものねだりか。

ちなみに、リヤシートサイドにはリッド付きのスマートフォン用のワイヤレス充電機能が備わる。