Published: 2025-09-24 16:12

kemio、30歳の節目に初の写真集を刊行──渋谷PARCOで展覧会「裏アカ」を開催

デジタルクリエイター・kemioが、30歳を迎える10月16日に初の写真集『kemio by kenta』を刊行。これを記念した写真展「裏アカ」が、10月3日より渋谷PARCOで開催される。

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デジタル世代を象徴する存在として、常にオンラインとリアルを横断しながら時代を切り取ってきたkemio。1995年生まれの彼は、高校時代に6秒動画アプリ「Vine」で注目を集め、その後YouTubeを軸にニューヨークを拠点とした活動を展開。ユーモアと毒気を織り交ぜた言葉、グローバルな感覚のファッション、そして揺るぎない自己表現で、多くのフォロワーに支持されてきた。そんな彼が30歳という節目に放つ初めての写真集が、『kemio by kenta』（PARCO出版）である。

刊行に先立ち、渋谷PARCOの「PARCO MUSEUM TOKYO」では10月3日から20日まで、写真展「裏アカ」が開催される。展示の中心となるのは、友人でもあるフォトグラファーの久野美怜が東京とニューヨークで撮り下ろした作品群。カメラの前で作り込む姿ではなく、心を許した関係だからこそ覗かせる自然体の表情が収められている。また、約35万枚に及ぶカメラロールから本人自らが選び抜いた写真や、自身がクリエイティブディレクションを手がけた企画「Tokyo office love」など、多彩なビジュアルで構成される。

タイトル候補に最後まで残った「裏アカ」という言葉には、kemioにとって特別な意味があるという。彼はこう語る。「16歳のときにkemioを始めた頃は“こうなりたい”“好かれたい”という欲望のまま投稿していた。でも次第にkemioとkentaの境界線が曖昧になって、自分でも見分けがつかなくなっていった。だから、自分らしさを保てる空間として“裏アカ”を大切にしていたの」。その背景にあるのは、SNSとともに成長してきた世代ならではの葛藤と解放である。

実は彼は2019年、「GQ Men of the Year」を受賞した際にも「これを受賞したいって書いたんですよ。そしたら本当にここにいま、叶ったので。すげぇなって思っています」と語っている。夢を言葉にする力を信じ、実際に実現させてきた彼にとって、今回の写真集と展覧会もまた、自らの未来を描き出すための強いステップといえるだろう。

展覧会の会場では、写真集の先行販売や数量限定のオリジナルグッズも用意される。さらに、kemioがアンバサダーを務める大日本印刷の証明写真機「Ki-Re-i」の特別仕様版「Ke-mi-o」が登場し、本展限定デザインの台紙で撮影できる仕掛けも。遊び心と記録性の両面から、kemioという人物を立体的に体感できる内容となっている。

そして迎える10月16日、彼の30歳の誕生日当日には、渋谷PARCOで「BIRTHDAY + BOOK LAUNCH PARTY」が開催される予定だ。ファンとともに新しい章を祝う一夜は、これまでの活動を象徴すると同時に、次なる未来への序章でもある。

SNS時代の象徴として輝き続けてきたkemio。10年間にわたる軌跡と、これからの姿を写し出すこの写真集と展覧会は、彼のクリエイティビティの源泉に触れる貴重な機会となるだろう。||◼︎写真集『kemio by kenta』 著者：kemio 発行：PARCO出版 定価：3,850円 判型：B5判変型／224ページ／並製 発売日：2025年10月16日||◼︎展覧会「裏アカ」 会期：2025年10月3日（金）〜10月20日（月） 会場：PARCO MUSEUM TOKYO（渋谷PARCO 4F） 住所：東京都渋谷区宇田川町15−1 開館時間：11:00〜21:00（最終日は18時閉場） 入場料：1,000円（ノベルティ付）||◼︎kemio 1995年生まれ、東京都出身。高校時代に6秒動画アプリ「Vine」で注目を集め、独自のユーモアとストレートな言葉で瞬く間に人気を獲得。2016年に渡米し、ニューヨークを拠点にYouTubeやInstagramなどSNSを中心に活動を広げる。グローバルなファッションセンスと、世代を超えて響くメッセージ性のある発信で、若い世代から圧倒的な支持を集めている。デジタルクリエイターとしてだけでなく、モデルや俳優としても活躍。2025年3月には映画『ウィキッド ふたりの魔女』で初の吹替に挑戦するなど活動の幅を広げ続けている。2019年には「GQ Men of the Year」を受賞。SNSとリアルの境界を自在に行き来しながら、自らの表現をアップデートし続ける存在として、いまや国際的に知られるクリエイターである。